作品について小話🎨 きつね🦊

イラストレーションとして、色鉛筆やアクリルガッシュをメインにさらっと描いているシリーズたちがあります。今回はその中の一枚の、きつねの絵についてちょっぴり語ります…。

どこに行ってしまったの?僕もいつかは消えゆく?

2021年
紙、アクリルガッシュ

どこへ行ってしまったの?僕もいつかは消えゆく?

黄色い大地(?)に黄色のきつねです。 そもそも私は犬猫派なのですが(本来は完全なる犬派で現在はマイ・ニャーの可愛さにやられてラブリーな黒猫ズに親近感を抱き犬猫派としてしばらくは名乗ろうかと)、きつねも大きな存在です!

「きいろいばけつ」(もりやまみやこ 作 つちだよしはる 絵 あかね書房 1985年発行 きつねの子シリーズ1作目)という絵本(児童書か)に始まって、「こそあどの森の物語 はじまりの樹の神話」(岡田淳 作 理論社 2001年 こそあどの森の物語シリーズ6作目)、「狐笛のかなた」(上橋菜穂子 作 理論社 2003年)など。魅力的なきつねが登場する作品たちに触れ合ってきました…!他にもありますが、今頭にすぐ思いついたので…。(また深く語るページを設けることができましたらその機会に。)

(「きいろいばけつ」は3歳の時人生で初めて一人で読んだ物語で、感動して号泣するしかなかった。なんてこった。カラーではなかったページのあの感動の絵が自分の脳内で勝手に鮮やかなフルカラーで記憶の中を巡っています。今を生きるキッズたちにも読んで見て、とお薦めしてみたい。周りに猫のキッズしかいませんが。単数形キッドでした。)きつねは、素晴らしい作家さんたちが作品の中で愛らしく、時にミスティックに謎めく、不思議な魅力とともに描かれていました。きつねという存在に心惹かれます…!

また北の大地で(北海道るるる…!)森の方に訪れることがあると実際にひょろっと本物が登場することもありますけど(犬かと思って二度見する。触っちゃいけない。犬は触りたい。)彼らはやはり人間とともに暮らす犬ではないから、目が違いますね。

「きつねにつままれる」(予想外だわ…え。呆気にとられるわ… のような意味 おそらく)や「きつね日和」(晴れったり…雨ったり…なんだこの落ち着かない天気は… のような意味 おそらく)など、「きつね」に関わると不思議な言葉になって面白いです。夏祭りなどであるきつねのお面も、どうしてこう楽しく懐かしさを感じられるものであるのに少し不思議がかった魅力を放つのか…。

彼らの、何処へ行くのだかわからないような、しかし何処かの誰かや自分たちの温かい住処を探しているような、野生の世界と少しおとぎ話のような不思議さが混じったような魅力をふと思い出した時、この絵を描きました。(本当にあっさりと描いたので今度もっとタブロー作品としてやもっと細かくも描いてみたいですが…)

人間もこの先何処へ行くことになるのやら、わかりませんが(月か…月か…SF小説、映画が大好き…これはまた別の機会に)ふと思い浮かんだ、ゴーギャンのあのタイトルが胸に沁みます。(Paul Gauguin 1848-1903 、彼の最も有名な作品の一つ『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』1897-1898年 油彩、キャンバス )このタイトル、最近私が猛烈にハマった漫画の一ページにも登場していました…(この連鎖は楽しい)

きつねにも犬にも猫でもなく人間として生を受けた我々はどこへ向かって行くのか…。


こちらの姉妹(?)サイトにて、きつね に関する私の好きな作品たちについて少し紹介しております!⬇︎お時間のある方は是非こちらも御覧ください…!⬇︎