小夜子/SAYOKO
北海道札幌市 出身
大学で美術を学び始め、京都芸術大学通信課程の大学院で洋画を専攻。
ふとした躓きや閃きにより露呈する愚かな危惧あるいは過去からの残り香、深淵を掠めたことで気付かされる事実。飽くなき欲求。
それらは他者と時間に流されて生きる中で霞みゆくべきであるが、消すべきではないと考える。
愛おしく尊いぬくもりとその対極に近い死を思い、目の前に存在する物体やその内なる精神を如何に愛するか。支配するか否か、不可能であるかを訝る。
今を生かされている有難さと巡り合わせに感動を覚えつつ、真摯さと諧謔性を持ち再度その日々を見つめる。
自身の暮らしに潜んだ輝きに惹かれる余白を持つこと、誰かの暮らしにある孤独に寄り添うこと。
あの日観た映画や小説の情景、いつの日か放たれた友の言葉に想いを馳せつつ、すれ違いの中や夢の中に眠るその欠片を拾い集め、形作ろうと試みる。